幼馴染×存在証明

「畏れながら。…それで、これ…どうしましょう」


目の前のテーブル…正確にはテーブルクロスの中に隠したものを指して言う。


割りますか?と、真顔で聞くと、副会長はまたしても驚いたように目を見開き、ブッ、と、顔を横に向けて吹いた。


「あ…ごめん、えーっと、色々調べなきゃいけないから、控え室に持っていこうかな」


生徒会専用の、と付け加える彼を、私は今度は警戒する眼差しで見る。


いや、軽く睨んでいたかもしれない。


色々調べる…?証拠を残しても良いことはない気がするが、そっちがそう出るなら私もやるべきことはやらなきゃいけない。


やはり今からでもこの人を振り切って、中身は流しに捨て、ボトルは粉砕するべきではないか、そう考えていた時。


私の顔を見て、副会長はまた吹き出した。


「あ…本当に、ごめん…。笑うつもりはなくて。

えーっと、悪いようにはしないし、この件は公表するつもりないから、安心して……っくっ…」


言いながらまた吹き出す。


流石に失礼じゃないだろうか、何がそんなに面白いんだか。


「控え室、すぐそこだから。実はさっき、君が友達と話してる間にアスカにも連絡した。これで安心できるかな?」


彼はスマホの画面を見せて言う。


確かにそこには、アスカ宛に、控え室に来るように、とメッセージが送信されていた。


まぁ、今からアスカが来るのであれば、ある程度は大丈夫だろう。


悪いようにはしないと言っているし、何より副会長が酒を飲んでいるのは私が知っている。


最悪、今日中ならアルコール検査をして脅せば良い。


「分かりました、控え室までお手伝いします」


彼がこのテーブルカートを無事に控え室に仕舞うのを見届けるまでは、私の仕事。


未だおかしそうに笑う彼をよそに、私はテーブルを押した。