幼馴染×存在証明

「あの…あたし、もしかしたら既に、やっちゃってるかも…しれないわ」


「え?」


聞き返す私の横で、玲華の眉が吊り上がっていく。


「その、佐倉颯…先輩を、連れてくる時、ね?委員会の話になって…転校してきたばかりでどこに入るか悩んでるって。…それで、参考にって、涼香の入ってる委員会聞かれたのよ」


「それで、何、あなた答えたの?」


うっ、と瞳を潤ませる遥に、怜華がため息をつく。


「まぁ、委員会なんて、秘密にしてるものでもないし、気にしないで」


そう答えると、涼香ぁ〜!と、半泣きの遥が抱きついてくる。


「まぁ、涼香がそう言うなら…でも、もし同じ委員会になったら、少し気をつけた方がいいと思うわ。」


玲華が考え込むように、手を顎に当てる。


「佐倉先輩、優しいでしょ?結構勘違いしちゃってる子が増えてるらしくて。既に過激なファンがいるって聞いたのよ。」


なんという情報網。そして佐倉颯は転校3日でどれだけの女性を落としたのだろうか。


「あ、でも…涼香ちゃんは大丈夫かもよ?ほら、涼香ちゃんのお家って…」


そこまで美久が言ったところで、それも一理あるわね、と玲華が同意する。


遥だけが頭にハテナを並べていた。


「な、何?どういうことよ?涼香の家?」