ある日記

こんな形でしか、ありのままの私を出すことが出来ない私を、紫苑は許してくれますでしょうか。いいえ、きっと許さないのでしょう。許さなくてもいいのです。これはただの自己満足ですから、日記は前日に渡すことにしました。前日に渡せば、紫苑は見てくれると思いましたから。
次に恋人の涙音。彼はどんな私でも受け入れてくれました。人より感情が出せないと言った私に、感情を教えると言ってくれました。ほんの少し、感情が分かったような気がするのです。涙音に出会って、少しは人間に近付けたような気がするのです。涙音といる時は、人間になれたような気がするのです。私を好きになってくれてありがとう。それから、ごめんなさい。