翌日
もう放課後
ずっと何も言えないまま今日も終わりかけてた
でも今日だけは
さすがに俺も我慢できなくなってた
廊下で帰り支度してた美奈を
思わず呼び止めた
「美奈」
美奈が振り返る
「…何?」
胸の奥で
心臓が暴れてる
でも逃げたくねぇから
一歩踏み出した
「さ」
「昨日…ほんとに別に何でもなかったのか?」
一瞬
美奈の目が揺れた
“ほんとはわかってるくせに”って顔に見えた
でも
「…別に、って言ったでしょ」
少しだけ強く返される
「でも――」
「…ねえ怜」
美奈が静かに俺の言葉を遮った
「前も…言ったよね?」
「『言わなくていい』って…」
その言葉に
一瞬、息が詰まった
「だから――」
「今も…そういう話はやめよ?」
美奈は
小さく笑ってるようで
でも目は少しだけ寂しそうだった
“…結局、まだ俺に言わせたくないんだ”
“けど それって…俺のこと どう思ってんだよ”
答えが見えそうで見えなくて
余計に苦しくなる
もう何を言っていいのかもわからなくなって
思わず
吐き出すみたいに言った
「…じゃあ もう帰るわ」
「うん、おつかれ」
美奈の声は
妙に軽かった
けど
その背中は ずっと俯いてた
教室を出て
一人歩きながら
“…またすれ違った”
“もう、俺 どこまで我慢すりゃいいんだよ”
強く拳を握りしめてた
もう放課後
ずっと何も言えないまま今日も終わりかけてた
でも今日だけは
さすがに俺も我慢できなくなってた
廊下で帰り支度してた美奈を
思わず呼び止めた
「美奈」
美奈が振り返る
「…何?」
胸の奥で
心臓が暴れてる
でも逃げたくねぇから
一歩踏み出した
「さ」
「昨日…ほんとに別に何でもなかったのか?」
一瞬
美奈の目が揺れた
“ほんとはわかってるくせに”って顔に見えた
でも
「…別に、って言ったでしょ」
少しだけ強く返される
「でも――」
「…ねえ怜」
美奈が静かに俺の言葉を遮った
「前も…言ったよね?」
「『言わなくていい』って…」
その言葉に
一瞬、息が詰まった
「だから――」
「今も…そういう話はやめよ?」
美奈は
小さく笑ってるようで
でも目は少しだけ寂しそうだった
“…結局、まだ俺に言わせたくないんだ”
“けど それって…俺のこと どう思ってんだよ”
答えが見えそうで見えなくて
余計に苦しくなる
もう何を言っていいのかもわからなくなって
思わず
吐き出すみたいに言った
「…じゃあ もう帰るわ」
「うん、おつかれ」
美奈の声は
妙に軽かった
けど
その背中は ずっと俯いてた
教室を出て
一人歩きながら
“…またすれ違った”
“もう、俺 どこまで我慢すりゃいいんだよ”
強く拳を握りしめてた



