君に恋をする予感〜運命の人は誰ですか!?〜

わあああという女子の歓声にハッと我に返り、そっと舞台袖から覗く。

司会の人に何かを振られた聡志が甘い笑顔を浮かべながらスラスラと軽快に答えていた。

その様子に観客たちはすでにうっとりと聞き入っている。


「それでは歌っていただきます。クラッシュのみなさんで、“明けない夜はない”」


しーんと静まり返った会場の中、すっと小さく息を吸った聡志が優しく歌い出した。


なんだろう。この感覚。

すーっと胸にあったモヤモヤが晴れて優しく抱きしめてくれるような、そんな温かい感覚。

聡志の歌声はそんな不思議な力が宿っている。

曲が終わる頃には、感動で今にも涙がこぼれ出しそうだった。


「クラッシュのみなさん、ありがとうございました!」


拍手喝采の中、舞台裏に戻ってきた聡志は私の顔を見ると、ぎょっとしたように目を見開いていた。


「すごかった!聡志の歌声初めて聴いたけど、すごく感動するんだね!みんながファンやってる理由がわかったよ!」

「そ、そう…。ありがとう」


聡志は少しだけ悲しそうに笑うと、そっと溢れ出て止まらない涙を袖で拭ってくれた。