君に恋をする予感〜運命の人は誰ですか!?〜

「…はあ。俺に教えられることは教えてやるけど、おまえは完璧に光瑠を演じないといけない。それはおまえにしかできねぇぞ」

「わかってる。やってみせるんだから!」


そう意気込むと、なぜか霧島慧也にデコピンをされた。


「いっ…たぁ!?何すんの!?」

「まずは口調から。女みたいな声を出すのはやめろ。いつどこで誰が聞いてんのかわかんねぇんだから」

「だ、だからってデコピンしないで…すんなよ!」

「できてなかったらその度にするからな」

「な…っ!」


霧島慧也はふいっと顔を背けると、そのまま教室を出ていった。


「あ、ちょ、待っ…待てよー!」


慌てて鞄を掴みその後を追いかける。


不安がないと言えば嘘になるけど、なぜかなんとかなるような、とりあえず大丈夫だろうといったようなそんな予感がした。