君に恋をする予感〜運命の人は誰ですか！？〜

「へ？あ、うん。おはよー」


胸元まである綺麗なレイヤーカットの黒髪がツヤツヤと光っている、これまた美人な女子から後ろから話しかけられ、反射的にヘラっと笑顔を返す。

誰だろう、この子…。光瑠のクラスメイトの名前も聞いておくんだったなー。


「…おまえ、それだけか？」

「は？」


ふと、芳明と女の子が驚いたように私を見ていることに気づく。

…え？もしかして私、なんかやらかした…？


「おまえの愛しの麻鈴(まりん)様だぞ？いつもだったら開口一番“今日も麗しい俺の姫！付き合ってくれ！”って言ってるだろ？」

「え」


な、何それ…！

光瑠ってば、毎日そんなことこの子に言ってるの！？

光瑠とは恋愛の話はあまりしないから好きな子がいたなんて知らなかったけど、この子が光瑠のゾッコンな人ってわけか…。


「い、いや、毎日言うのもどうかと思って！あ、先生来た！座んないとな！」


入ってきた先生を指差し、二人から逃げるようにして教室に入る。

…って、光瑠の席はどこだろう？