一階ごとに何人かで共同で暮らすというシェアハウスのような作りとなっていて、お風呂やトイレは共同だけど各部屋も一つずつ使えるようになっているらしい。
光瑠の住んでいる階は十階で、設置されているエレベーターで最上階まで上がる。
エレベーターを降りてすぐ目の前にあるドアに、あらかじめもらっておいたスペアキーをかざすとかちゃりと鍵の開く音がした。
…本当、いくらかかってるんだろうこれ。
そんなことを思いながら中に入ると、玄関にはすでに四人分の靴が綺麗に揃えてあったり逆に脱ぎ捨てた感じだったりと個性を出して置かれていた。
「た、ただいまー…?」
で合っているのだろうかと不安になりながらも廊下を歩いて行き、リビングにつながるドアを開ける。
電気はついているけど誰もいないリビングはうちよりも広くて、だけど真ん中に長机と人数分の椅子だけが置いてあるといった殺風景な場所だった。
あとはカウンターキッチンがついているが、あまり使わないのかやけに綺麗なまま。
おそらくお風呂とトイレはリビングに来るまでの廊下の方にそれらしきドアがあった気がする。
肝心の部屋割りだけど、右には二人分、左には三人分の部屋がついていてそれぞれ苗字だけの簡潔なネームプレートが下がっていた。
光瑠の部屋は左側の“霧島”と“青柳”という名前に囲まれた真ん中。
ふと、光瑠にルームメイトの名前と能力について教えてもらったメモの存在を思い出して、鞄から取り出し確認する。
えっと、まずは霧島慧也…。
ん?なんでこの人の名前に赤丸なんてしてあるんだろう?
と確認をしようとしていたところで、突然“霧島”の部屋が開けられ中から黒髪の男の子がぬっと出てきた。
サラサラの黒の長い前髪から覗く鋭い綺麗な瞳が私の姿を捉える。
「…おまえ、誰だ?」
「…へ?」
もしかしてもしかしなくても、大ピンチの予感…?
光瑠の住んでいる階は十階で、設置されているエレベーターで最上階まで上がる。
エレベーターを降りてすぐ目の前にあるドアに、あらかじめもらっておいたスペアキーをかざすとかちゃりと鍵の開く音がした。
…本当、いくらかかってるんだろうこれ。
そんなことを思いながら中に入ると、玄関にはすでに四人分の靴が綺麗に揃えてあったり逆に脱ぎ捨てた感じだったりと個性を出して置かれていた。
「た、ただいまー…?」
で合っているのだろうかと不安になりながらも廊下を歩いて行き、リビングにつながるドアを開ける。
電気はついているけど誰もいないリビングはうちよりも広くて、だけど真ん中に長机と人数分の椅子だけが置いてあるといった殺風景な場所だった。
あとはカウンターキッチンがついているが、あまり使わないのかやけに綺麗なまま。
おそらくお風呂とトイレはリビングに来るまでの廊下の方にそれらしきドアがあった気がする。
肝心の部屋割りだけど、右には二人分、左には三人分の部屋がついていてそれぞれ苗字だけの簡潔なネームプレートが下がっていた。
光瑠の部屋は左側の“霧島”と“青柳”という名前に囲まれた真ん中。
ふと、光瑠にルームメイトの名前と能力について教えてもらったメモの存在を思い出して、鞄から取り出し確認する。
えっと、まずは霧島慧也…。
ん?なんでこの人の名前に赤丸なんてしてあるんだろう?
と確認をしようとしていたところで、突然“霧島”の部屋が開けられ中から黒髪の男の子がぬっと出てきた。
サラサラの黒の長い前髪から覗く鋭い綺麗な瞳が私の姿を捉える。
「…おまえ、誰だ?」
「…へ?」
もしかしてもしかしなくても、大ピンチの予感…?

