君に恋をする予感〜運命の人は誰ですか!?〜

「…早く退いてくんない?嫌がらせのつもり?」

「へ?あ、ご、ごめん!」


慌てて眼鏡の男の子から退くと、どこから取り出したのか消毒液を取り出した男の子が自分の制服に五プッシュくらいかけていた。

な、何こいつ…!感じ悪い…!


「ちゃんと前を見て歩け。汚らわしい」

「な…っ!」


男の子は眼鏡を人差し指で直すと、ぎろりと私を睨みつけてからスタスタと歩いて行ってしまった。

前言撤回。ここはたしかに顔面偏差値は高い逸材揃いではあるけど、中身が酷い残念学校だ。



一時間かけてやっと学生寮にたどり着くことができた。

私立なこともあってか、異様に学園が広くて学校の中にショッピングモールが立っていた。

本当に恐ろしい。


光瑠情報によると学生寮は棟が三つに分かれていて、右から一年、二年、三年と学年別に分かれているらしい。


「いや、高っ…」


高くそびえ立つ十階建て学生寮は、寮というかただのマンションだ。