双子アイドル、ユラとラナ


ポップがラナの頭上でステッキを一振りしました。
するとラナの緊張はあっという間に解けて、体から力が抜けていきます。
「ありがとうポップ。わたし頑張る!」

「行こうラナ」
「うん!」
こうしてふたりはステージへとあがりました。
大きな歓声と拍手に包まれて、ふたりのデビュー曲がお披露目されます。
でも、あれれ?

大変です!
前の席の人がうちわを高く上げていて、後ろのお客さんが迷惑しているみたい。
これに気がついたユラがオロオロと周囲を見回しています。