それから野上達を付かず離れずの距離感で見続けて1時間近くが経過した

ただただ楽しそうな2人を見守るだけの時間

「流石に進展無さそうか?」

「まあこの辺が切り上げ所か…」

そろそろクラスの方のシフトの入れ替わり時間にもなるし切り上げよう

そう思ったタイミングだった

「美月!大事な話があるんだけど今いいか?」

「ん?いいけど?」

本当にそれは突然だった

「俺、美月の事が好きだ!幼なじみとしてとか友達としてとかじゃなくて、1人の女の子として美月の事が好きだ!だから、俺と、付き合ってください!」

今まで見た中で1番漢だった

そして

「へへっ、遅い、ずっと待ってたんだから、私も広大の事好きだよ、だから、お願いします」

ここに今1つのカップルが新しく誕生した

「うし、先教室戻るか」

「…だな」

そして俺たちは静かにその場から離れた