それからもずっと避けられたまま準備は進んで行った

確かに最低限のやり取りはするから準備に関しては特に支障はないように思えた

けれど俺を避けるために仕事をひたすら受け入れるせいで目に見えて疲れてるように見えた

だけど

「はぁ、無駄に強がるから…ちょっと私にも手に負えないはあれは…」

そんな赤嶺さんを見て呆れたように頬杖をつく安藤さん

そして更科さんはというと

「みーちゃんすご!こんな特技があったとは!?」

「あんたら私をなんだと思ってんの!?まあ、メイクの研究しすぎてこっち方面もいけるようになっただけなんだけどさ?」

まさかの特殊メイクが出来るということでそっち方面で大忙しで

「なんつうかあれだな、ずっと近くにいたはずの幼なじみがちょっと遠くにいるように感じるのってこんな感じなんだな」

それを見てなんだか黄昏てる野上だけど

「「…ごめん、普段ならもっと弄ったけど今はそんな余裕無いわ」」

「弄り待ちじゃねえわ!!」

今の俺と安藤さんにそこを弄る余裕は無かった