「恋がなにかねぇ…性欲じゃね?」

正直あんまり期待はしてなかったけどだいぶ予想外の答えが返ってきた

「まあ、私恋とかしたことないからな、だから答えは知らん!」

そう言ってドヤ顔を見せる紫音はらしいかもしれない

「まあ、そうだよね、彼氏とか出来ても長続きしなさそうだし」

紫音相手には本当に好き勝手言える

「確かにな、ただ私から見てだが、今のお前のそれは恋なんじゃないか?」

「性欲ってこと?そんな欲求不満に見える?」

紫音が言いたいのがそういうことじゃないのはわかってる

「馬鹿、その、迷惑とか縛るのが嫌だとか思いながらも、離せるはずなのに離さない姿勢だとか、そういう理性じゃどうしようもない感じって言うのか?普段理性で自分抑え込んでるんで周り意識してるんだからよ、恋くらいは後輩がどうとか気にせず行ってもいいんじゃないか?」

でも正直、ここまでの答えが来るなんて全く思ってなくて

「なんかさ、紫音のくせにムカつく」

照れ隠ししかできなくて

それでも、そんな私の心情なんかを全て無視して

「これでも私はお前のことを大切な友達だと思ってんだよ」

真っ直ぐに伝えてくる