「日野先輩!?お久しぶりです、えっとこっちは今年転校してきた白木亮太くん、2年生です。で、白木くん、この人は去年までうちの美術部にいた先輩で日野一葉先輩」

青井先輩が丁寧に説明をしてくれる

「白木亮太です!えっと…」

ここまで言ってから考える

この人にも付き合ってる振りはした方がいいのかと

「あ、流石に日野先輩にはいいよ?というか、私の友達の前だけで充分っていうか…」

そんな俺の様子を見て察した青井先輩が小声で伝えてくれる

けれどそれは

「何?瑠美まだ友達に彼氏いるフリしてんの?っていうか後輩くん巻き込んでんの?」

日野先輩にも聞こえてたらしくツッコまれてる

「いやこればっかりは色々あったんですよ…」

「主にプライドの問題でしょ?」

珍しく青井先輩が気圧されてる

「なんか、珍しい光景見れました」

「君も中々言うねぇ、なるほど、瑠美が気に入るわけだ 」

なんて日野先輩の言葉は俺には届かなかった