「なんだかりょーくんが毎日のようにここにいるのも懐かしい気持ちになるわね」

星ヶ丘テラスが割と山の上の方にあるおかげか午前中は比較的心地よい気温だったりする

それに天体観測がメインで夕日すら見れない時間は本当に人がいない

そもそも開いていないんじゃないかとも思ったけれどそこは以外にも開いていたから

本当に丁度いい

そして1週間も通ってたら売店のおばちゃん

つまり須田のお母さんにもこんな事を言われる

「ぶっちゃけ当時のことなんてほとんど覚えてないんですけどね、でも、俺も懐かしい気持ちになりますこの場所は」

もちろん、夕暮れ時だったり、赤嶺さんがいる時の方が懐かしい気持ちにはなるけれど

それでもこの場所自体がそんな気持ちにさせる

「本当にあの頃は小さかったものね〜、今日は何描いてるの?」

優しい顔をしながら話すおばさんにも少し安心してしまう

「今日はというか、今日もここからの景色ですよ」

ただ何よりも俺はこのテラスからの景色を自分が思っているよりも気に入ってるらしい