言ってから気が付いたけれど青井先輩と2人で行った方が恋人のフリをする時に何かと役に立つかもしれない

「んー、こうなるとチケットどうしましょうか、まあ最悪母に返しますけど」

「まぁ、私も写真展行きたがる友達なんていないしなぁ…」

須田と青井先輩が言いながら諦めかけていた時

「赤嶺さん、更科さんとか安藤さんは興味ないかな?」

とりあえず俺の中にある数少ない心当たりを当たってみる

「んー、みーちゃんはともかく、くーちゃんは意外と展示会とか苦手だし、みーちゃんも野上くんとなら有り得るけどあの2人結構会場から家遠いんだよね…」

ただどうやら赤嶺さん曰くその辺はあんまり期待できなさそうで

そんな時だった

「なあ、白木か赤嶺はそれぞれ別のチケットなんだよな?」

辻村先輩が聞いてきて

「え?あ、はい」

「そうですけど…?」

俺たちが答えた時

「なら、どっちか渡してくれれば私にも心当たりが1人だけいる、で残った方が青井と須田のペアチケットで行けばいい」

なんて提案をしたのだった