振り返り空を、景色を見渡す

記憶の中にある景色と重なるようで重ならなくて

おしい

何かが違う

「どう、りょ…白木くん?」

赤嶺さんの言葉が頭の中をぐるぐるする

『小さい時よくチハちゃんと2人で』

そんな中ふと先程のおばちゃんの言葉が浮かんできた

「あの、ちょっとごめん!」

先程おばさんが指を指した子供用のテーブルのところに向かう

高さを合わせる

昔見た景色なのだとしたら

今と当時じゃ見え方は同じ場所でも景色は違うはずだから

だからできるだけ当時と合わせる

そしてそんな俺に釣られるように赤嶺さんも俺の隣で腰を下ろした時

「っ…!!」

そこに広がって見えた景色こそが

俺が追い求めていた景色だった