学校から星ヶ丘テラスまでは直通のバスがある

普段自転車通学の俺も赤嶺さんも今日はこの為にバスで登校してきた

ひとつ、ふたつとバス停を通過しながら妙なそわそわと緊張と期待

「ちょっと長めの坂道あるけど大丈夫そ?」

途中で赤嶺さんに聞かれる

「まあ、程度によるかな?でも赤嶺さんが行けるなら俺も行けると思う」

「それもそっか、男の子だもんね」

なんてことの無いやり取りに少し安心する

こっちに戻ってきてから赤嶺さんといると安心することも増えた

もちろん1番一緒にいる機会が多いというのもあるんだと思う

そんなことを考えていたら気が付けば

『次は星ヶ丘テラス〜星ヶ丘テラス〜お降りの方はボタンを押してください』

「押していい?」

「え?あ、うん」

到着したと思ったら、キラキラした目で降車ボタンを押す赤嶺さんがいた