報復を最愛の君と

「もうどうすればいいのか分からないんだ…ワカナも、ごほっ。死んでしまった」


「えっ?」


僕は耳を疑った。


ワカナさんというのは、ヒメアの母親のことだ。


あんなに優しくていつも僕を息子のようによくしてくれた、あのワカナさんが…死んだ?


「嘘だろ…?俺、そんなの認めらんな——」


「仕方がないことなんだよ。能力者でも、いとも簡単に死んでしまうんだ」


ヒナタさんの言葉も、わかるような気がした。


犯罪者ってのは簡単に命を奪ってく。


——許せない。


「ねぇ、なんて言ったの?お母さんが…死んだ?」


「っ…!!!」


「ヒメア…!」


振り返るとそこには、目を見開いて驚いてるヒメアの姿があった。


村には戻るなと言ったのに。