そんな中で、自分じゃ役に立てないから、って言いづらかった…?
「オレはさ、もちろん胡兎ちゃんみたいにプロ級に踊れるってワケじゃないよ?でも、あくまで芸人の中でっていうなら超絶踊れるんだよ。知ってた?」
ちゃんと仕事しなきゃと思ってくれたのか、それとも好みのタイプ以外の子に対してはなんとも思わないからなのか、宮敷さんは完全に通常通りのテンションに戻り、飄々と喋りだす。
しかも、唐突に一体何を自慢するのかって感じではあるけど、これもまた、台本に沿った流れ。
「知りませんでした。すみません…。」
胡兎らしからぬ、しおらし過ぎる態度……。
「え…?あの、いや、その…。」
こういう反応が返ってくるとは予想外だったんだろう。
宮敷さんはそんなつもりはなかったのに、と言わんばかりの表情で私に目で訴えかけてくる。
