手紙を捲る手は止まらず、三枚目まで全て読み切った。
涙も嗚咽も止まらなくて、手紙が涙で濡れてしまった。
弟から差し出されたハンカチを、受け取って拭いても、止まらない。
「お兄、さんは…」
「もう居ません。この手紙を書いた一週間後に亡くなって。四十九日が昨日終わって落ち着いたので、渡しに来ました。遅くなって、すみません」
「…ご愁傷様です。忙しいのに、わざわざありがとう。お兄さん、この間会った時、顔色悪かった気がしたんですけど、病気だったからなんですね」
「しんどいのに、行きたいって聞かなくて。理由を聞いたら、会いたい人がいるからって。俺たちも先生を説得させて、どうにか」
理由を知っていたら、帰していた。
でも理由を言えば、私が病院に帰すのを分かっていて、それでも私に会いに来てくれた。



