紬。

恋愛(その他)

紫乃、/著
紬。
作品番号
1752722
最終更新
2025/07/09
総文字数
15,937
ページ数
17ページ
ステータス
未完結
PV数
23
いいね数
1




『世界でいちばんの歌手になる!』


そう決心した、小学生の頃。


『紬玖ならなれる。だって、あたしの自慢の親友だもの!』


はにかみながら言ってくれた、親友。


『紬玖、約束だよ!

必ず世界でいちばんの歌手になって!』


『約束する!』



笑いながら、指を絡めて約束をした。


……その夢が叶わなくなるとも知らずに。



自分だけが"夢"を語るなんて、許されるはずがない。

許されない罪を一生背負って生きていくんだとずっとそう思っていた。



……君に会うまでは。


「お前の罪、俺も背負わせろよ」


そう言ってあたしの罪までも、君は救おうとしてくれた。


「絶対お前の口から"歌いたい"って言わせてやる」


だから覚悟しとけよ、と呟いた君。


「しっかり見てろよ、紬玖」


気が付いたら姿を目で追い、その低い声がどこに居ても耳に届いて…………


いつしかその背中を追いかけるほど、君はあたしの中で大きな存在になっていた。







目次

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