ミケくんが真剣な顔で口を開いた。
「それ、見せて」
ミケくんに手を出されて葵はおずおずとバインダーを差し出す。
「私、生徒会の補助みたいな感じだったからさ、簡単な感じでしか書いてないんだけど」
「いや……、すごく助かったよ。ほら、さくらちゃんも見て」
楓くんがのぞき込みながら微笑みを浮かべた。
促されて私も肩を寄せると、そこには時間と人数の表が書いてあった。
ええっと、四時からのは……。
上から下に視線を巡らせる。
……あった。四時から五時は三十一人。
一日全体での合計は……千三人。
ギリギリだけど、正真正銘、依頼達成だ!
ばっと顔を上げると紫苑くんが満足そうにうなずいてる。
天くんは勝ち誇ったように口角を上げ、わん太くんとミケくんはお互いに顔を見合わせて顔を輝かせながら笑いあった。


