「まずは私から講評を」
清水先生が紙を片手に話し始めた。
「動画の投稿ですが、宣伝効果は多少なりともあったようですね。来場された方からはかなり好評でした」
やった! ほめられちゃった!
私は思わずぱああっと顔を輝かせた。
そうだよね。私たちも動画を見てくれた人を見たもの。
これは幸先いいんじゃない?
ざわつく私たちに先生は「それで」と話を続ける。
「理事長から結果のほど、お聞きしたいのですが」
『そうじゃな。まずは人数のほうから』
私はごくんとつばを飲み込んだ。
い、いよいよだ!
理事長はそばに置いてあった紙の束を手に取り、口を開く。
『今回のオープンスクールじゃが、午前十時から午後五時の開催じゃった。そのうち、生徒会が計測したのは開場から四時までの六時間。
その間に入場したのは……
九百七十二人と報告されている』
私たちの顔からさっと血の気が引いた。


