もう最後になるかもって思ってた帰り道。なのに、これからも男子たちと一緒に歩けるなんて夢みたい。
「ああ、そうだ。色々あって渡すタイミング逃してたんだけど、今いいかな」
家まであともうちょっとのところで、楓くんが不意に振り返る。
え、なに?
男子たちがみんなニヤッと笑って顔を見合わせてる。
私は不思議に思って首をかしげた。
「ローズパークに遊びに行ったとき、みんなで相談して買ったんだよ」
「俺っちたちから、さくっちにプレゼント!」
天くんとわん太くんが声を上げる。
ミケくんが私の手を取って、小さな箱をのせた。黄色のリボンが巻かれた、手のひらサイズの箱だ。
「さくらへのぉ、僕たちの感謝の気持ちだよ。ねぇ、開けてみて」
「……えっ?」


