「どうせ、うちの財産を狙ってのことでしょうけど」
「あ、いえ、財産は結構です。
というか、私、このお見合い断りたいので」
二人の間にある、赤いベルベットの椅子に腰掛けたばかりの慶紀の母は身を乗り出した。
「なに言ってるのよ、狙いなさいよっ。
それじゃ、うちの息子が断られたみたいじゃないのっ」
断ってるんです。
「慶紀。
チーズの盛り合わせと私の好きそうなワイン頼んで。
この人にもあげて」
揉めている間に、慶紀の母、愛は注文を挟む。
しゃべると喉が渇くので、結構呑んで、酔ってしまい、どうせ、白神さんとは結婚しないし、と思って本音でしゃべってしまった。
「そもそも私、息子さんいりませんし」
「いや、狙いなさいよっ」
うちの息子で駄目なら、どんな男ならいいのよっ、と問われる。
「あ、いえ、財産は結構です。
というか、私、このお見合い断りたいので」
二人の間にある、赤いベルベットの椅子に腰掛けたばかりの慶紀の母は身を乗り出した。
「なに言ってるのよ、狙いなさいよっ。
それじゃ、うちの息子が断られたみたいじゃないのっ」
断ってるんです。
「慶紀。
チーズの盛り合わせと私の好きそうなワイン頼んで。
この人にもあげて」
揉めている間に、慶紀の母、愛は注文を挟む。
しゃべると喉が渇くので、結構呑んで、酔ってしまい、どうせ、白神さんとは結婚しないし、と思って本音でしゃべってしまった。
「そもそも私、息子さんいりませんし」
「いや、狙いなさいよっ」
うちの息子で駄目なら、どんな男ならいいのよっ、と問われる。



