君を大人の果実とよぶ。




「誰にでも親し気で、仲良くて、
 患者さんや他の先生や、
 スタッフからの印象もいい方だとは
 思いますけど…」

「でも、きょんちゃんには違ったんだよね?
 傷つけたんだよね」

「違います。そうじゃなくて…」

「なに?」

「私ばっかり…」


私ばっかり、好きになってく。


「…え?」

「私ばっかり、なんで…」

「何が自分ばっかりなのか、
 言ってくれなきゃわからないんだよ。
 きょんちゃん」


子どもを諭すような、優しい声に、
なぜ歯向かいたくなってしまうんだろう。


やっぱり私が、幼いから…?

いや、きっとそれだけじゃない。


ヒートアップしていく感情は、
もう止められない。