____どうしてこうなっちゃったんだろ。
……私、如月彼岸は現在、転入早々隠していた”秘密”がバレそうです……!!
〜数分前〜
転入してから一週間、私は何事もなく平和な日々を送っていた。
基本的には刹那達と過ごして、休み時間は真君達に会いに行く。
勉強も、既に高校の範囲の勉強は終わってるから、余裕でついて行けてる。
何も問題は無かったのに……
「あの〜要件って何ですか……?天寺君……」
偶然、席が隣になった天寺橙犂君。御言さんの後継で現”蛍麗”総長らしい。
そんな人がどうして私なんかに……
転入してから一週間、たったけど……未だに刹那達以外の人とは中々話せてない。
女の子とはそこそこ話せるようになったけど……
男の子、ましてや女の子が苦手そうな天寺君とはこれっぽっちも話せていない。
だから、今日呼び出されたときはすっごく驚いた。
もしかして、気付かない間に何かしちゃったのかな……?
そうして、沈黙が続く中、天寺君が口を開いた。
「如月彼岸……お前は何者だ?」
そうして、今に至る。
私はあいも変わらず沈黙を貫き通す……けど、これって絶対駄目なヤツだよね!?
”Lycoris”の総長ってことがバレた……とか?
だけどロックが突破された形跡はないし……仮にも私は”全国No.1ハッカー”だ。
情報漏洩なんてあり得ない……ハズ何だけどなぁ……
「おい」
沈黙に見かねた天寺君は、眉間に皺を寄せながら私に話しかけてきた。
「…………何ですか」
バレたら終わりバレたら終わりバレたら終わり……うぅ〜!どうしたら良いの〜!?
……ただまぁそんな事、顔に出したら余計に不味いことになるので、ポーカーフェイスで受け答えをする。
「……何で、皇牙刹那と居るんだ」
…………は?
「なんでも何も……刹那は幼馴染なんですけど……」
「___は?」
「は?????」
天寺君が素っ頓狂な声を上げたので、思わず私も変な声を出してしまう。
いやそれにしても……え?それだけ?ガチで言ってる?
…………何だったんだ今までの沈黙は。
私は、心の奥底で、呆れたような心情を吐露した。
