エイミー「さて、続いて紹介する本はこちら!村田沙耶香さんの「殺人出産」〜!」

ヴァイオレット「殺人!?」

アーサー「物騒なタイトルだな」

エイミー「これはね、十人出産したら一人を殺害する権利が与えられるお話だよ」

アーサー「深く考えさせられる要素なくね?」

エイミー「私が考えさせられたのはそこじゃないよ!」

ヴァイオレット「ストーリー詳しくお願いしてもいいかしら?」

エイミー「この小説の世界では、人類は完全な避妊方法を見つけたんだ。女の子は初潮が始まると処置を受けることによって性行為をしても妊娠しなくなった」

アーサー「すごい世界だな……」

ヴァイオレット「でも、女性が妊娠・出産をしないと人口は減る一方じゃない?」

エイミー「大丈夫!この世界で妊娠できるのは女性だけじゃない。男性も人口子宮をつけることによって妊娠できる。それに「産み人」という制度があるんだ」

アーサー「産み人」

エイミー「子どもを産み続ける人。その人たちには十人産んだら一人を殺せる権利が与えられる」