フォーチュン・デュエット!-今日から2人で秘密のお手伝い-


「よ、よろしくです……」

 丹波くんは机に肘をついてニコッと笑う。

 丹波くんが隣の席だなんて! そんなことある⁉

 周りをよく見て見れば私の反対側の隣には、丹波くんがさっき話してた短髪の男の子がいる。

「蓮、また友達作ったの? 今宮さん、だっけ。下の名前は?」
「……鈴」
「じゃあ、鈴ちゃんだね。俺は葛野心也(くずのしんや)。心也って呼んで~」

 短髪の男の子……心也くんは人懐っこそうに親指を立ててグッドサインを出した。

 丹波くんは私越しに心也くんを軽くにらむ。

「心也、ずるい。僕も鈴って呼んでいい? 僕のことも下の名前でいいよ」