「なあなあ、あの子、仲いいの?」
「ああ、今宮さん? 今日ちょっとね」
丹波くんは席に座って、今度は茶髪の男の子と話していた。
名前なんだっけ。忘れちゃったな。
私はふうと息をつく。
また丹波くんに迷惑かけちゃったな。
二回も助けてもらっちゃった。
先生はくじを配り終えるとパンパンと手を叩いた。
「書いてある番号に従って移動してくださいね~。座席表は黒板の通りです」
私はよろよろと立ち上がった。
私の番号は十七番だ。
真ん中のほうの席だな。
ランドセルと袋いっぱいのミカンを持って、移動すると、
「あ、もしかして隣? よろしくね」
隣の席に丹波くんが座ってるんですけど⁉


