目の前を歩くアカネの表情は一度も変わっていない。それだけがイヅナにとって心強かった。その時である。
「あ〜。飲み過ぎた〜」
「今年は豊作だな。いい人間が山ほど仕入れられてる」
壁の中から声がしたと思った直後、顔を真っ赤にした二人の人物が姿を見せる。しかし、人ならざる者だとイヅナもアカネも一目でわかった。見た目は人の形をしているものの、体のあちこちが腐り、骨や内臓が見えている部分もある。
二人がイヅナとアカネを見た。酔っ払っている様子の真っ赤な顔が恍惚の表情に包まれる。
「こんなところに人間がいる……!」
「美味そうだなぁ。あの悪魔様たちより先にご馳走いただいちまおうぜ」
二人がゆっくりと近付いてくる。イヅナは薙刀を握り締め、足を踏み出して一人の妖に近付く。薙刀を大きく振りかぶり、腕を切り落とした。
「グアッ!」
妖は悲鳴を上げたものの、切り落とした腕はすぐに再生する。イヅナは何度も薙刀を振り下ろしていく。
「あ〜。飲み過ぎた〜」
「今年は豊作だな。いい人間が山ほど仕入れられてる」
壁の中から声がしたと思った直後、顔を真っ赤にした二人の人物が姿を見せる。しかし、人ならざる者だとイヅナもアカネも一目でわかった。見た目は人の形をしているものの、体のあちこちが腐り、骨や内臓が見えている部分もある。
二人がイヅナとアカネを見た。酔っ払っている様子の真っ赤な顔が恍惚の表情に包まれる。
「こんなところに人間がいる……!」
「美味そうだなぁ。あの悪魔様たちより先にご馳走いただいちまおうぜ」
二人がゆっくりと近付いてくる。イヅナは薙刀を握り締め、足を踏み出して一人の妖に近付く。薙刀を大きく振りかぶり、腕を切り落とした。
「グアッ!」
妖は悲鳴を上げたものの、切り落とした腕はすぐに再生する。イヅナは何度も薙刀を振り下ろしていく。


