日が落ちて、部屋が少し薄暗くなったころ。
わたしたちは今日の勉強を終えることにした。
時計は午後五時半を指していた。
早めの終了。
きっと、お互いにわかっていた。
「ねえ……今日って、クリスマスで、記念日だよね」
わたしがそう言うと、遥くんが頷いた。
「うん。二年、か」
わたしは、こっそり用意していた袋をカバンから取り出した。
「……あのね、ちょっとだけ、渡したいものがあるの」
「えっ、プレゼント?」
「うん、たいしたものじゃないけど」
彼の前に差し出すと、ほんの少し驚いた顔をして、それから笑顔になった。
「俺も。実は用意してた」
そう言って彼も小さな包みを差し出してきた。
同時に、わたしたちは笑った。



