君の隣が、いちばん遠い



「あんたはまだ終わってないじゃん。一般があるんでしょ?それに、これまで頑張ってたの、ちゃんと見てたよ。だからさ、今泣いてる場合じゃないんじゃない?」


その言葉に、胸の奥がじわりと熱くなった。

わたしは少しだけ唇を噛みしめて、かすれた声で返す。


「……ありがとう」

「おう」


そう言って、美帆ちゃんは軽く肩を叩いて、自分の部屋へ戻っていった。


わたしは少しだけその背中を見送ってから、スマホを手に取った。

遥くんに、ちゃんと伝えなきゃ。


画面を開いて、指を動かす。

震える手で、ゆっくりと打ち込んでいく。


『推薦、だめだった』


送った瞬間、スマホを胸に抱えた。


鼓動が早くなる。

返事が怖い。

でも、ちゃんと伝えたかった。


数分後、通知音が鳴った。


『そっか』


短い言葉だった。

でも、それだけで少しだけ心が温かくなった。


さらに続けて、彼からもう一通。


『今から、少しだけ電話してもいい?』