君の隣が、いちばん遠い



最初は空気が張り詰めていたけれど、わたしたちが真剣に勉強している姿を見てくれている。

お父さんもふと顔を上げ、少しだけ表情をやわらげた。


それに気づいた遥くんも、少しだけ微笑んだ。


それはたった一歩かもしれない。

でも、たった一歩が、大きな変化を呼ぶこともある。


「ねえ、遥くん」

「ん?」

「これから、もっとたくさん、いろんなことを乗り越えていくんだろうけど……一緒に、がんばっていこうね」

「うん。一緒に、な」


彼の声は、いつもと同じだけど、どこか少しだけ頼もしく感じた。


未来はまだ遠い。

でも、いまは“ちゃんと進んでいる”って、胸を張って言える。


もう、進むことは怖くない。

わたしたちの未来は、きっとここからはじまっていく。