わたしの胸がきゅっと締めつけられる。
普段、言葉にされることのない思いが、今こうして目の前で語られている。
その隣で、無口な叔父さんが静かに頷いていた。
何も言わずとも、その姿がすべてを物語っていた。
久遠先生は、そんな二人に深く頷いた。
「ひよりさんは、きっと、ご家族のおかげでここまで頑張れてきたんだと思います。進路の話もありますが……それよりまず、大事なのは、これからも安心できる場所があるということです」
面談が終わるころには、室内の空気がどこかやわらかくなっていた。
面談が終わり、三人で廊下を歩く。
昇降口に向かうと、そこにはわたしの名前を呼ぶ声が。
「ひよりー!」
振り向くと、紗英ちゃんと柊くん、そして一ノ瀬くんが手を振って待っていた。
「お待たせ」とわたしが近づくと、3人は顔を見合わせてにっこり。



