「んじゃ、クラス戻るね!」体験入部を終わったわたしは小町と礼紗にそう告げると、ロッカーで体操着から素早く着替えて、自分のクラスへ戻った。教室にはわたしの他にもう一人、男子生徒がいるだけだ。
きゃははは……。
(ん?なんか、騒がしいな……)
窓から声のする中庭の方を見下ろしてみると、七、八人の女子生徒達が集まって、楽しそうにはしゃいでいる。全員、髪の毛を綺麗に染め、メイクをばっちりときめて、キラキラ輝いて見える。
「あ……。あの子……」わたしの目はその中の一人の女子にくぎ付けになった。
そう、それは忘れもしない、入学式の時に一瞬にして憧れてしまった彼女の姿だった。
ゆるふわっと巻いた腰くらいまでの長さの茶色いつやつやな髪。光沢のある可愛らしい笑顔。高めのキーの澄んだ声。
(やっぱり……。綺麗な子……。何組なんだろう?部活には入ってるのかなあ?)
そんなことを考えていると、教室に残っていた男子生徒がそばに近づいて来た。
「あの……。中西さん?」
「ん?何?あれ、七瀬君……。だったよね?」
その男子と一度も話したことがなかったわたしは、頭の中をフル回転させて、なんとか彼の名前を思い出した。
きゃははは……。
(ん?なんか、騒がしいな……)
窓から声のする中庭の方を見下ろしてみると、七、八人の女子生徒達が集まって、楽しそうにはしゃいでいる。全員、髪の毛を綺麗に染め、メイクをばっちりときめて、キラキラ輝いて見える。
「あ……。あの子……」わたしの目はその中の一人の女子にくぎ付けになった。
そう、それは忘れもしない、入学式の時に一瞬にして憧れてしまった彼女の姿だった。
ゆるふわっと巻いた腰くらいまでの長さの茶色いつやつやな髪。光沢のある可愛らしい笑顔。高めのキーの澄んだ声。
(やっぱり……。綺麗な子……。何組なんだろう?部活には入ってるのかなあ?)
そんなことを考えていると、教室に残っていた男子生徒がそばに近づいて来た。
「あの……。中西さん?」
「ん?何?あれ、七瀬君……。だったよね?」
その男子と一度も話したことがなかったわたしは、頭の中をフル回転させて、なんとか彼の名前を思い出した。

