桜色ダイアリー

えっ……

居るはずもない姿を見て、私は目を見開いた

大きなキャンパスの目の前に立って
右手に痛々しい包帯の姿で
色づけを施している風野くんの姿があった。

ー風野くんっ!?

驚いてバンッと扉を足でぶつかり、音で気づいた風野くんはこちらへと向かって美術室の扉を開けた。

「春間さんっ……」

眩しいくらいの満面の笑顔

「……風野くん」
「久しぶりだね。」
「……風野くん、病院は…?」
「うん。本当は入院してなくちゃいけないんだけど、どうしてもコンクールに出す絵が気になって、病院の先生に一時期、退院許可を貰ってきたんだ。」
「そっ…そうなんだ」