とうとうこの日が来てしまった…
どんな過ごし方をしていようと必ずこの日は来てしまう なにも二学期の終業式のことだけを言ってるんじゃない わたしにとっていろんな意味で大切な日だ
いつもよりだいぶ早い時間に家を出る この日のために準備してきたんだもん寝坊なんてできなかった
「おはよ!ネオンちゃん!」 少し気合いの入った声で挨拶してくる花凜ちゃん
花凜ちゃん他クラスメイト何人かも早めの登校だった
「おはー! 花凜ちゃん! 今日までありがとー」
わたしはなにからなにまで手伝ってくれた花凜ちゃんにお礼を言う 感謝しかないです!
「まだなんにも終わってないでしょ〜 最期までしっかりだよ!」
がんばろうの仕草をして励ましてくれる花凜ちゃん
いつもの三叉路を越えると校門までの一本道に他のクラスメイトも集まってた
「おはよーーー!!!」
わたしはみんなに駆け寄る おはよーって返ってくる挨拶が心地よかった
「みんな今日はありがと! そんで、よろしくお願いします!!」
わたしはみんなにペコリと頭を下げ挨拶をした
「わたしたちだって高校生活思い出深いもんにしたいって思ってる! わたしたちの思い出もあいつの思い出も一緒につくろっ!!」
そう言ってくれたのは南前《なんぜん》さん この日のために昨日は遅くまで教室に残ってくれてた
「ありがとうーーー!!!」 わたしはなんだか泣きそうになってた こんな気持ちになれるだなんて思ってもなかった
「ほら、せっかく早く集まってんだから行こーぜ!! 時間がもったいないわ」
委員長の小島《こじま》がはっぱをかけて駆け足の真似をする
みんな笑いながら走りだした
たかが終業式、されど終業式 中途半端な高2の二学期の終業式… それでもみんな全力だった
ここに来てないクラスメイトもみんなみんな気持ちは同じだった



