残念ハイスペ女子なんて 言うな




「痛いっ!!!!」

急にヘッドフォンを引っ剥がされた
なになに!?なにが起こったのっ!?!?

振り向くとわたしのヘッドフォンを耳にあててるカノンの姿

「さっきから何回も呼んでんじゃん なにボーっとしてんだよ」

「てか『ユイカ』とか ネオンが聴いてわかんのか??」

「うっさい! なに聴こうとわたしの勝手だろ!
カノンこそなに? なんか用事??」

「なにじゃない!! ごはんだって何回も呼んだんだからな!!!」

妹はかわいいんだけど ちょっと甘やかし過ぎたかな… ツンデレが過ぎるんよね

「あ ほんとだ もうそんな時間なんだ ごめんありがと」

「ママに怒られてもしらないからなー」

そう言い残してカノンは出てった

わたしは…
ボーっと音楽聴きながら今日のこと考えてた 思い出してた 
本条くんの転校のこと 友だちのこと 赤毛のアンのこと そしてわたしのこと 孤独…のこと

わたしは本にたくさんの知恵や力をもらった
それは他のなによりも楽しかったしわたしを強くしてくれてた
そんな楽しい本が、読書が、どうして【孤独】と結びつくの… 考えれば考えるほど不思議だった

「ネオン!! ごはんだって言ってんだろ!!!」

部屋の中に居ても聞こえるほどの大きいカノンの声

やばっ!!!! 考えごとしてるとあっという間に時間過ぎるんよね 

「はーーーい! 今いきまーーーーーすっ!!!!」

慌てて部屋を出る
結局なんもまとまんなかったけど なにを考えてたかだけはハッキリした 
でもそれがハッキリしたからなんだってんだ?

今からママに言い訳考えるのに頭の中全振りしなきゃだった