過保護な医者に心ごと救われて 〜夜を彷徨った私の鼓動が、あなたで満ちていく〜

神崎は眉をひそめて雪乃の手首の脈を確かめながら、声に緊迫感を帯びさせた。

「この脈で普通にしているなんて、信じられない。しかも熱もあるじゃないか。」

雪乃は少し顔をしかめつつも、声を震わせながら答えた。

「薬は飲んでます。だから大丈夫です。ちょっと風邪気味なだけですから。」

神崎は疑問を押し殺せず、問い返した。

「何の薬を飲んでいる?」

「ロキソニンです。」

その言葉に、神崎の表情が一層硬くなった。

「それはダメだ。」

「なんでですか?」

「非ステロイド性抗炎症薬は、合併症のある心室中隔欠損の患者には禁忌なんだ。」

雪乃は目を見開き、頭が混乱して言葉に詰まる。

「何を言っているのか、意味がわからない……」