過保護な医者に心ごと救われて 〜夜を彷徨った私の鼓動が、あなたで満ちていく〜

夕暮れの淡い光が窓から差し込み、部屋の中に柔らかな影を落としていた。
雪乃はソファに座り、手にした湯のみを静かに揺らす。
大雅は隣に腰掛け、そっと彼女の手を取った。

「病院での話、しっかり受け止めてくれてありがとう」

「怖いけど……逃げたくないって思った。もう、誰かに守られるだけじゃなくて、自分の人生だって、自分でしっかり向き合いたい」

大雅は優しく微笑み、ゆっくりと話し始める。

「手術は確かに大きな決断だ。だけど、君の命を守るために必要なことだって、俺も信じてる。無理に急がせるつもりはない。ゆっくり一緒に準備していこう」

「ありがとう……大雅さん」

雪乃の瞳が少し潤み、声が震えた。
大雅はそっと彼女の髪を撫でて、そっと寄り添う。

「ずっと君のそばにいるから。怖くなったら、いつでも話していい。俺はいつだって君の味方だ」

「……うん」

雪乃は小さく頷き、ほんの少しだけ笑みを見せた。