ホリー・ゴライトリーのような女





うどんを食べ終えた僕たちは、2番街の2階にあるゲームセンターに立ち寄った。


上映時間までまだ結構時間があり、僕たちはそれぞれにゲームセンターを見て回った。お互いがお互い行きたいところへ行き、しかしプレイするということはなかった。そんな中、UFOキャッチャーの前で台を叩きながら怒鳴り声を上げているおじさんがいた。「なんでそうなるんだよ!」と周りを気にせず、周りも特に気に留めることもなかった。こんな人に対して無関心の感じが、都会だなと思った。おじさんは店員さんから注意を受けて、悪態をつきながらゲームセンターを後にした。その一切を見ていた僕に気づいた店員さんが頭を下げてきた。釣られて頭を下げると、後ろから鹿波の声がした。


「あなた、パチンコってできるかしら?」


「できない」と僕は答えた。


「でも、パチスロなら中学の時やったことがあるよ」


「未成年でしょ?」


「それなら昨日のタバコやお酒だってアウトだ。それに、パチンコ店でやったわけじゃないよ。古本屋にパチスロの機械が置いてあって、当たるとメダルが出てくるんだ。そのメダルが1枚500円分、その店で古本が買えたんだよ。僕はそれで『バトル・ロワイヤル』の漫画を全巻揃えた」


「へえ、上手いのね」


「甘々の設定の台が1台あったんだよ」