ホリー・ゴライトリーのような女





チーム制作の監督には休むと連絡を入れた。一応、脚本ができているかや、俳優にやることがあるかは確認した。特にないということだったから、僕は心置きなく、今日の授業は休むことにした。鹿波も同じだ。


玄関を出て、待ち合わせ場所の自転車置き場へ向かうと、すでに鹿波はいて、僕に向かって「おはよう」と言った。「とは言っても、もう昼だけどね」とも。


「妙典だっけ?」


「ええ、その予定よ。別に木場でもいいんだけど、妙典。なんかいい響きでしょ? それに私、こっちに来てまだ妙典で降りたことがないの。駅の前には大きなショッピングモールがあるにも関わらずよ? あれを見せられると、一度くらい行ってみたいと思うのが、人間じゃないかしら?」


「そうだろうか」わからないでもないが、共感するということろまではイマイチいかなかった。