食器洗いを手伝い、一段落してタバコを吸っていると、遮光カーテンの隙間から日差しが出ていた。
「朝ね」
「ああ、朝だ」
「今日はいい天気になりそうね」鹿波が遮光カーテンを開けた。
「今日は何コマかしら?」
「何コマも何も、今日は月曜日だ」
月曜日は映画を作る曜日だ。全生徒がそれぞれチーム分けされたチームで映画を作り、各学期で最低1本でも映画を撮れば単位が取れる。
「そうだったわね。でもうちのチーム、まだ脚本もできてないだろうし、メイクもやることないのよね」
「それこそ僕だってそうだ。メイクでやることがなかったら、俳優なんてもっとやることがない」
「今やってる映画で面白そうなのってあるかしら?」
「そうだな」と僕はスマホを開いた。
「宇宙系の映画が気になってる」
「宇宙系って、『アルマゲドン』みたいな?」
「いや、それよりはどっちかというと、『アポロ13』のような映画だよ」
「面白いの?」
「わからない。でも、主演は藤原竜也だ」
「好きなの? 藤原竜也」
「好きだよ、藤原竜也」



