続・おいしいものシルブプレ!! - l'année prochaine -

「Tokyo SkyTree!」
「Excuse me.I don't want to hear your jokes now」
(「おい。おまえの冗談を聞いてる場合じゃねぇ」)
無邪気な金髪さんに茶髪が早口で何かを言った。金髪さんは黙った。
「おばあちゃん大事にしろよ。孫」
「Okay」

さすがのおじさんも、さすがの茶髪(孫)もほかに何も言えなかったんだと思う。
「Je dois aller a la maison de ma grand-mère avec elle」
「Je vais avec vous」
「Ok,Merci.on y va」
(「ばあちゃん家行く」
「いっしょに行くよ」
「サンキュ。行こう」)
「何て言ってるかわかりますか?」

私はとなりにいる後輩くんに聞いてみる。後輩くんは涼しい顔で、
「OK以外何もわかりません!!」と答えた。私もそうだった。
「Grandma,Let's go」
「I have to buy those karaage for you」
「I'll buy them by myself」
(近所のおばあちゃん、英語しゃべれたんだ……)
「クリスピーナッツ唐揚げくれ。ひと袋」

茶髪が短く私にそう言った。後輩くんがすぐにひと袋出して、ビニール袋に入れた。
「It's on me」
(「おごるよ」)
金髪さんが心配そうな顔でひかえめにそう言った。茶髪が短く「Merci」とだけ言った。唐揚げ代は金髪さんが払った。
「Oh,That boy is your friend you taught me before,right?」
「ボーイ?」
おばあちゃんがニコニコしながら言った言葉を聞いて、私は思わず茶髪を見上げる。
「誰が?」
「コイツが」
「コイツ?」
「コイツ」
茶髪が金髪さんの方を見る。金髪さんはニコニコしている。「俺も」と茶髪が小さく付け加えた。

私は助けを求めて後輩くんを見た。
「ボーイ?」
「やだなぁ、先輩。見ればわかるじゃないですかー」
「わかるわけない!!」
「見ればわかるじゃねぇか、姉ちゃん」
「どうやって!!」
おじさんにもさも当然のように言われ、私は混乱する。海外のひとの年齢見た目で絶対にわからない!!