雪の精と白い夜

明日から面会謝絶。

(白夜(はくや)…来てくれるかな…?)

そんな私の不安をよそに白夜(はくや)は隣にいた。
私たちはたわいない会話をした。

月永(るな)
「手術中、もし私の足元に暗い穴が空いたら?」
「悪魔が出て来て私を引きずり込もうとしたら?」
白夜(はくや)とお守りが私を引っ張り上げてくれるの!」

白夜(はくや)にこんな冗談を言えるんだから、
私は大丈夫、大丈夫……。



ポロ、ポロ、



月永(るな)
「…おかしいな…私、大丈夫だよ?」
「…手術への不安なんてない…よ…?」

白夜(はくや)
『……。』

スッ

白夜(はくや)は何も言わず、私にハンカチを差し出した。
少しだけ私に寄り添いながら。

月永(るな)
「私…怖いよ…!!」
「失敗したら…白夜(はくや)に逢えなくなっちゃう…!」

白夜(はくや)の優しさに包まれて、
ずっと抑えていた私の感情が爆発した。

月永(るな)
「余命1年って知ったときに思ったの!」
「あと1年一緒にいられたら十分だって!」

「だけど…!やっぱりイヤ…!」
「たった1年なんてイヤだよぉ……!」

「私もっと白夜(はくや)と一緒にいたい!」
「もっといろんな場所へ遊びに行きたいよ…!」



私が悲しみを吐き出す間、
白夜(はくや)は何も言わず、私の頭をなでてくれた。