雪の精と白い夜

<12月29日、水曜日>

私の手術の日はあさって、大晦日の31日。
最近、身体の力が抜けることが増えた。

ガクッと崩れ落ちて
ハッと正気を取り戻すたびに、
お医者さんの言葉が頭をよぎった。

医師
(延命治療はそろそろ限界でしょう…。)

月永(るな)
「あぁ…やっぱり…。」

私は驚かなかった。自分の身体のことだから。

もし私が白夜(はくや)と出逢っていなかったら、
私は手術を受けると決断できたかな?

それとも余命1年を受け入れて、
私自身から逃げていたかな…?

白夜(はくや)は事あるごとに
月永(るな)は強いね』と言ってくれた。

きっと白夜(はくや)の眼には、私は病気から逃げず
前向きに生きているように映っているんだろう。

違うよ…本当の私は…
白夜(はくや)が思うような強い人間じゃない…。

私は白夜(はくや)がいなかったら
余命に立ち向かう勇気もないくらい
弱くて、いくじなし…。

自分だけのためだったら
これ以上生きようと思えなかった私は、
ずっと白夜(はくや)に救われてきた。



1人で病室のベッドに寝転んでいると、
不安に押しつぶされそうになった。

けれど白夜(はくや)がお見舞いに来て、
私の隣にいてくれる間は不安なんて吹き飛んだ。