試合が始まる。ジャンプボールはハルマだ。相手も身長は高いが、やはりハルマには敵わない。
ジャンプ力の高さも相まって、味方ボールから試合は始まった。


先制だったこともあり、最初の方は私たちのチームが優勢だった。
しかし相手も負けてはいられず、拮抗した状態が続く。


22-24。相手チームが1歩リードした状況で試合時間は残り1分を切った。
応援も切迫してきて、まだ2試合目とは思えないほど盛り上がっている。
選手のみんな息が切れて、疲れているようだ。…ただ1人を除いて。


流石県1番のバスケ選手であろうか、ハルマはそこまで疲労している様子ではなかった。しかし、まだボールは彼に回っていない。
逆転の気はあるが、相手も警戒して守りを固めている。これをどう突破するのだろつか。
ハルマは仲間に目配せをしたかと思うと、パスを受け取った。ゴールからは程遠い位置にいる。どうするつもりだろうか、まさか……


ハルマはそのままシュートを打った。
スリーポイントシュートだ。これが決まったら逆転は確実だろう。
タイマーは5秒を切った

4

3

2

1