ハルマの試合を見に行くと意気込んだのも束の間、卓球とバスケの第一試合の時間が被ってしまっていた。残念だがハルマならきっと勝つだろう。
まずは自分のことを優先するべきだ。私は気合を入れて体育館へ向かった。


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試合は30分にも及んだ。相手のチームには卓球部が二人いて未経験者ばかりの私たちのチームは不利に思われた。しかし、今までの練習の甲斐もありなかなか好戦できた。
惜しくも負けてしまったが、不思議と悔しさはなかった。これもハルマの影響だろうか、試合後に残っていたのは達成感だった。


丁度バスケも試合が終わったようなので様子を見に行く。


「おつかれさま。試合どうだった？」

「お、おつかれ。もちろん勝ったぜ。そっちは？」

「…負けちゃった。でも、全然悔しくないんだ。むしろ今までで一番楽しい試合だった！」